契約前には引越し業者の保険について確認を行う
引越し保険とは、引越し業者が業務を行ううえで加入する損害保険のことを指しています。
正式名称は運送業者貨物賠償責任保険と呼ばれるもので、私たち消費者側が加入するタイプの保険ではありませんので詳しい仕組みや保証の内容などは分かりにくい部分が多くあります。
まず引越し保険で保証される荷物の種類や限度額についてですが、
荷物に関しては基本的に全てがあてはまり限度額は1000万円程度です。
一部例外としては現金・商品券・株券・有価証券類・金・銀などが対象外の物品として挙げられ、また宝石・宝飾品・貴金属製品・美術品・骨董品・電化製品などを始めとする物品は保証に上限があります。
上限がある物品の場合はご自身の手で運んだり、別途で保険を掛けるのでも良いでしょう。
また補償を受けられる状況についてですがいくつか例示されており、
輸送中・車上の仮置き中・積み込みや荷卸し中・梱包や開梱の作業中などがあてはまり、
また補償される事故については落下等による破損・輸送車両の事故による衝突・盗難・水漏れ・火災爆発などが対象とされています。
またご自身が利用する引越し業者が保険に加入しているか気に掛かるところですが、
大手会社であればいずれも加入していますので特に心配はないのですが、小規模事業者の場合は疑問符が付くこともありますので、事前に確認しておくと良いでしょう。
この引越し保険は事業者側が加入しますので基本的に消費者側はノータッチなのですが、
見積もり額に保険料が含まれているのが一般的で、逆に掛け金が計上されておらず保険会社の社名も見当たらない場合は、契約前に加入しているか確認を取っておいたほうが無難です。
また先に挙げた保証の対象外になる物品を運ぶ場合についてですが、業者が掛ける保険とは別にご自身で保険をかけておくと良いでしょう。
これは引越荷物運送保険と呼ばれるもので荷物の持ち主がかけるタイプの保険になり、引越し業者が代理店を兼ねている場合もありますので、気になる物品がある場合は相談しておきましょう。